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F1に見る世界一を目指すトヨタの死角

今年も、F1が日本で開催された。
最近日本人ドライバーも、そこそこ知名度を上げてきて
それなりに賑わいを見せる結果となった。

今年より、慣れ親しんだ「鈴鹿サーキット」から「富士スピードウェイ」に会場が変更されて開催。これは、単に場所が変わったというだけでなく、ファシリティの提供という観点でもかなり大きな変化がみられた。F1の主権が「HONDA(鈴鹿)」から「TOYOTA(富士)」に移動したのである。現在業界の事実上の世界一の規模を誇るTOYATA。F1にも数年前から参入し、モータースポーツを匠に活用して死角なしに見える。

しかし・・・

レース場の外では、TOYOTAの死角と呼ばれるサービスの部分で、結構な問題点を残す結果となった。少なくとも、サービスついてはお世辞にも世界一といえるレベルではなかったようである。


私は、元々、プロのモータースポーツが大好きだ。
陸の上だけではなく、水上、空中と場所を問わず物理学を駆使した人間の本質だけはかなえられない庶民に「夢」を与えるモータースポーツには、非常に敬意を表している。ましては、それのプロ集団スポーツときたら・・・・最敬礼モノである。

若きし頃、仕事の関連で複数年にわたりF1会場に足を運んだ事もある。過去に2年間だけ、F1カレンダーに掲載され日本で開催されていたF1、TIサーキット英田(現在:岡山国際サーキット)にも足を運んだ。まあ、TIサーキットの不便さは、キャパに対して比例していたのでさほど気にならなかったのだが、鈴鹿に関しては、宿泊場所に毎年毎年苦労したものである。まあでも、観戦者達は、さまざまな創意工夫をしてサーキットに向かう所から帰路につくまでの間を楽しんでいたように見受けられる。

そもそも鈴鹿サーキットでは、パスチケットが数段階のグレードに分かれている。所有しているチケットによって受けられるサービスが違う。当然アクセスできるゾーンも違う。交通手段も違う。

一番安く観戦する場合は、当日、最寄の駅まで電車で来て、会場までは徒歩、チケットはフリーシート。帰りは、混雑した人ごみを掻き分け、鈴鹿の山を徒歩で下り、駅から電車で帰路につく。
一番高い観戦方法は、前日、近隣のヘリポートから鈴鹿のヘリポートに降り、専用ゾーンから入場し、前日のレセプションに参加して、歓談。当日、VIPシートにて観戦。終了後、関係者と歓談し、ほろ酔い気分でヘリポートへ。ヘリに搭乗して帰路につく。当然、混雑とは無縁である。

一番安いチケットだった場合はレース観戦をするだけでもかなりの苦労が付きまとう。ただ、自分で選択している以上、カスタマー満足度という意味では、一番高いチケット所有者とはあまり変わらない。

要は、主催者側はF1へのアクセスの仕組みを多様化した上で提供のみにして、カスタマーに対して様々な選択肢を用意して、自分でセレクトして各々の楽しみ方でF1を観戦する。要はある一定の基準さえ満たせば、自らを”区別”してサービスの提供を受けられるのである。

ところが・・・・今回のF1は。。。。
会場へのアクセス方法からして世界的に類をみないほど制限がかけられていた。花博と同様の仕組みで、レース会場近辺の駅から会場までのすべてのルートを封鎖。徒歩も禁止。すべての駅~会場間をバスでピストン輸送という手段が設けられた。ある意味、参加者のほとんどが同じ方法で会場までやってくる。見方によっては、平等な方法である。しかし、これが今回の諸悪の根源。

統制という意味では、管理者(運営)側としては非常に楽だったと思う。何しろ混乱を招くサービス(選択肢)がないのだから。そして、観戦者はみな平等という点でも、不公平感はなかったと思う。何しろ不公平になるサービス(選択肢)がないのだから。

しかし、運営側が管理しやすいサービスというのは大概の場合、顧客にとって適正でないサービスの場合が多い。例えば、お金を払ってでも良いから、ゆったりと観戦したい。と思うカスタマーも、時間に制約されたくないというカスタマーも、あまりお金をかけたくないというカスタマーも、みんな同じ扱いだったとしたら、それはカスタマーのニーズにこたえるサービスと呼べるのだろうか?
ましてや提供しているモノは、色々な意味で世界最高峰のモータースポーツの祭典”F1”である。

結局の所、規制のせいで、帰りの混雑があり得ない結果を招く事になったのである。帰路に着くためのバスに搭乗するまでの時間がなんと5時間。しかも雨。当然軒下などなく、みんな傘をさして5時間もバスにのる為だけに、ひたすら待たされた。映画を2本見終わってもまだバスに乗れないのである。しかも大混雑。選択肢がなかったおかげ(せい)で、観戦者のほとんどが”不幸”なサービスを主催者側から平等に押しつけらる結果となってしまった。

きっと設計者は、花博での成功をモデルに考えたのであろう。(イベント会社の一部が同じなのでそう推測する)ただ、それは仕組みと、来場者数のボリュームなどのスペックばかりに目が行ってしまった結果と見受けられる。花博に限らず、複数日にわたり、来場・退場の制限がない場合の祭事の稼動人数のアベレージと、日時限定の祭事の稼動人数のアベレージは、例えその数字が同じだったとしても中身は、まったく違うものである。
要は入場と退場が参加者の判断に委ねられている場合と、制限されている場合とでは、ボトルネックになる場所や時間というのはまったく変わってくる。花博の場合は、来る人も帰る人の時間もばらばら、来場日もばらばら、なので結果的に人が集まる場所というのは、集中せずにある程度分散される。逆にF1の様に、日時が固定される祭事の場合は、時間によってはある特定の場所だけが殺人的に集中する。今回はそれに天候が”雨”だった事が足された事により、混雑の時間というものが非常に長引く結果であったと思われる。そしてカスタマーの苛立ちまでを発生させる結果となってしまった。
こんな事は、基本中の基本なはずなのに・・・どうしたんだろう○○スポーツ・・・

加えて、管理者サイドに立ちすぎたサービスの提供にも問題があったと思う。前説の、鈴鹿のサービスは非常に利と理にかなっていると思う。世界を転戦しているF1開催のほとんどの国が同様にサービスの提供をしている。ユーザに選択肢を持たせる事によって、ユーザ側の責任意識というのも芽生える。そして、差別化(区別)する事によって、不満のレベルも分散化させる事ができる。要は、区別化する事によって、参加者全員に同一のサービスを提供しなくてよいというメリットが生まれる。

○これだけのサービスを受けるには、これだけの費用をかける必要があるのか・・・
○安いサービスだからしょうがないっか・・・   等々

参加者によって様々な納得があるハズである。参加者が色々な思いで、参加する訳だから、提供するサービスも色々あった方が良いというのは必ずしも面倒な事ばかりではない。この手のサービスは結果がすべてである。その結果は提供側が一方的に与えるモノではない。各々がそれぞれの参加意識の中で”参加できて良かった”と思える事である。だから、参加者のレベルによって提供するサービスを分けるのである。ましてや、”F1”である。庶民から富裕層まで沢山の種類の参加者がいるのに、一方的な選択肢のサービスではね・・・・

HONDA(鈴鹿)の時には、カスタマートラブルことが全くなかったとはない。ただ、TOYOTA(富士)のような根本的な間違いもなかったと思う。この違いは何なんだろうか?と考えた。多分、HONDAとTOYOTAの会社(組織)のあり方なんだろうなぁ。

なんでも均一的なモノを提供し続ける事で、安心という言葉を武器に業界最大手にのし上がったTOYOTA。
結果、金太郎飴のような車を量産してしまったと、EU諸国からささやかれて結構な時間がたつ。LEXUSブランドを作った事で、差別化ビジネスがうまく言っていると勘違いしているとまでは言わないが、本当の意味での差別や区別が必要なサービスの提供をうまく適合させていかないと、真の世界一の称号は手に入れるのは難しい事かもしれない。来年はきっと”カイゼン”されている事を期待する。

※注意 私自身はアンチTOYOTAでもなんでもありません。あしからず。

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コメント (1)

先日、中日新聞から興味深いニュースが・・・・

F1日本GP大改革 昨年の運営を謝罪 富士スピードウェイ
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/sports/news/CK2008022102089182.html

気合い入れてるな・・・。今年は確認しに行ってみるか?

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